сайн байна уу(こんにちは)
今日は病院での活動について書きたいと思います。
私は今チョイバルサンというモンゴルで4番目に大きい都市で仕事をしています。
4番目といってもモンゴルは首都ウランバートル一強の国なので、首都以外は田舎が多いです。
都市の真ん中にある、地域医療診断センターで日々リハビリ業務を行なっています。
この病院へは、隣県からも患者が訪れる地域の中核病院です。
1:活動先の紹介
病院の中にリハビリ室があり、基本的にはそこで勤務をしています。
リハ室はこの様にベットやエルゴなど最低限の物は揃っています。
階段もあります。
2:モンゴルの外来リハについて(モンゴル国内によって違うかもしれません。正直未だによく分からないことが多い笑)
自分が勤務している病院では基本的に外来リハビリは7日間か10日間で終了します。そして必要に応じて医師の再診を受け、再びリハビリする形なのでとても短いです。
単位という概念がない為、リハビリの時間も決まってはいませんが、全ての患者さんに対応する為に1人30〜40分リハビリを行います。
患者は午前中(8〜12時)平均で12人程度患者が来院します。現在2人でリハビリ対応している為、忙しい時は20分程度しかできなかったり、時間がある時は2人で同時に介入し、意見交換しながらリハビリを行なっています。
リハビリの代金は基本的には医療保険から賄われる為、必要ないらしいです。
ちなみにモンゴルの1ヶ月の医療保険料は2400トゥグルク(120円程度)とかなり安いです。
3:モンゴルの患者さんについて
主な疾患は骨折や関節疾患と脳血管疾患が多く、モンゴルならではの落馬による骨折や交通事故、喧嘩による外傷などが多いです。
麻痺の患者は、杖をついて麻痺をしている足を引きずったまま、街中を歩き回ったり、
切断の患者は、地方では義足を作れない為、両松葉杖と1側下肢で移動しているのを市場などでよく見かけます。
屋外での移動手段が確立している患者は屋外の活動量は高い印象を受けますが、車椅子での移動がインフラの影響で困難な為、在宅にはまだまだ外に出る事が出来ない患者もたくさんいると聞いています。
階段の降り方も経験から学び確立している。教科書通りが通用しない事が多いです。
装具を家族が作る患者もいます。
4:モンゴルの患者とセラピストに関して
モンゴルでリハビリをして半年が経過しましたが、日本との違いを感じる所が、「患者とセラピストの距離が近い」という事です。
日本で働いている時に疑問を抱いていたのが、患者に対して高圧的な態度をとってしまうセラピストとそれに従うしかない患者の関係。
そして、その逆の患者″様″とセラピストという関係。この2つが確立されてしまう関係性には疑問を抱いていました。
モンゴルでは、患者とセラピストの距離が近く、友人の様にリハビリをしている印象を受けました。
目上の方への配慮はするが、過度な配慮はせず、お互い自然体で接していると感じました。
患者もそれが当たり前なのか多少の失礼な事には全く反応もせず、受け入れてくれています。
私自身にも「友達なのだから、呼び捨てで良いよ」と言ってきてくれるおじいさんなどもいて、とても嬉しかったです。
ずっと患者に対して友人の様にリハビリする事が出来たら楽しいだろうなと思っていた私にとって、まさに最高の環境でした。
お金の為、会社の為ではなく友達の為にそんなイメージでリハビリを提供できる環境がとても良いと思いました。
こんな感じでリハビリしています。
5:モンゴルでのリハビリについて
環境は良くても、未だに言葉や文化の壁、設備や制度の問題などに悩む事が多く、
・短いリハ期間でより良いリハビリはどうすれば良いか。
・伝えようとしている日本で学んだ知識はモンゴル人にとって良いものなのか。
・装具や補助具があればもっと良いリハビリができるのに。
・外来終了後の生活の中にどうやってリハを落とし込んでいくか。
価値観や家族構成、生活環境など日本とは違う事が多く、自分の指導が正しいか。今やっているリハビリが正しいかなど悩む事が多いです。
こないだも装具がない麻痺の患者様を2人でサポートして歩行訓練を行いました。「短い期間でどれだけの効果が出せるか」「このリハを外来終了後も継続する事が本当にできるのか」など考える事は多かったですが、患者が「гоё(凄い良かった)」と言ってくれたので今はそれで良い。今の俺にできる最高のリハビリなのだからと思いました。
そして今後、もっとモンゴルの文化や人を知り、更に良いリハビリができれば良いのだと思いました。
以上が日々の基本的な活動の外来リハビリ編でした。
次回以降も活動や医療関係について書いていこうと思うので、感じた事、思った事などコメント頂けると嬉しいです。
Баяртай (さよなら)